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噛むcomeハッピーライフ

妊娠と歯


歯周病菌が活発に 早産の引き金にも

 妊娠三カ月の若い妊婦さんが、「急に歯肉から出血しました。歯茎も腫れているみたい」と、私の医院に来られました。
 歯と歯茎の間にはポケットと呼ばれる隙間があります。歯肉炎になるとポケットは深くなり、細菌のすみかに変わります。特に、空気が少ないところを好んで生息するちょっとやっかいな菌種(グラム陰性嫌気性桿菌)が多くなります。
 このやっかいな菌の一種、プレボテラ・インターメディア菌、略称Pi菌は、女性ホルモンで発育が促進されます。ですから、思春期や妊娠したときには歯肉炎が起こりやすくなるのです。
 歯周病にかかっていると歯周病菌(プレボテラ・インターメディア菌)が産生する毒素が原因となって、早産したり、低体重児を出生する割合は、歯周病にかかっていない人の七倍にもなるという報告があります。歯周病菌が羊水の中に入り込むことで、胎児の成長に影響を与えるのだと言われています。
 女性ホルモンがことに分泌される妊娠期は、歯周病菌が活発になり、妊娠十三〜十四週には妊娠初期の五倍もの菌が増殖します。
 また、つわりで、歯磨きをしようにも気持ち悪くて十分できなくなる方が多いことも、歯周病になりやすくなる原因と見られます。
 歯周病の治療だけであれば、臨月であろうと、歯科医に来てくださってかまいません。妊娠中は女性ホルモンが変化することによって免疫防御バランスが崩れるため、歯周病になりやすい体になっていることを忘れずに、つわりがおさまったら、積極的に正しいブラッシングに励んでください。

新聞記事

平成17年7月18日 北國新聞掲載

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