
今年も私は、七尾市保健センターで行われる一・五歳と三歳児の歯科検診に出かけました。この時期の乳幼児の歯の本数は上下合わせても十六本程度。まだ、むし歯や歯周病は見当たりません。しかし、最近目立つのは指しゃぶりが原因の歯並びの乱れです。
歯並びが悪くなる原因にはいろいろありますが、指しゃぶりもその一つ。指しゃぶりは本能のようなもので、厳禁するものではありません。しかし、四歳ごろまでには自然にやめるはずの指しゃぶりが小学校低学年まで続くとなると、大人の指導が必要です。
六歳ごろに、永久歯の前歯が出てきます。この時期まで指しゃぶりが習慣になっていると、上と下の前歯が噛み合わなくなり、歯が前に出る可能性があります。魚の前歯のように上と下の前歯の間がすいてしまうこともあります。
歯並びが悪くなると、むし歯になりやすくなるだけでなく、いつまでも舌足らずな話し方しかできません。
サシスセソ、タチツテトなどの破裂音といわれる単語は、上と下の前歯が接することでしか発音できないのです。
いつまでも指しゃぶりが治らないとき、しかることや注意することは大切です。しかし、精神的不安や緊張から指しゃぶりをする場合もあるので、かえって逆効果になることもあります。おしゃぶりを与えても、歯に対して悪影響を与えるという点では指しゃぶりと同じです。
解決策は、その子どもによって違いますが、私がみてきたケースから考えると、子どもが心地よいと感じる親と子のスキンシップが増えるとともに、指しゃぶりもおさまる傾向があるようです。 |