
「結婚式は白い歯で挙げたいんです」と言って、挙式一ヶ月前に歯のブリーチング(漂白のこと。ホワイトニングとも言う)してほしいと、私の医院に駆け込んでくるお嬢さんがいます。
「上司にいい印象を持って欲しいので、初出社に間に合うよう、前歯を一ヶ月で治してほしい」と、電話をかけて来た学生もいました。
一ヶ月とは難しい相談です。せめて二ヶ月、余裕を持って三ヶ月ないと、満足する仕上がりにならないでしょう。こんなに時間が必要なわけは、歯を美しくするためには、歯肉(歯茎)を健康にすることが前提となるからです。
まず、歯から歯垢を落とし、歯石を除去します。歯肉にうみがたまっていればうみを出し、赤くはれていれば炎症をおさえるよう適切なブラッシングを指導し、歯肉の健康を整えます。
ここまでで、一、二ヶ月かかるんですよ。ホワイトニングの場合は、さらにワイン、紅茶、コーヒーなど飲食の習慣も直していかなくてはならないので、三ヶ月は必要です。
服も化粧も整えた美人でも、口の手入れには無とんちゃくという人は意外と多いんですよ。
生き生きとした笑顔は口の手入れがおろそかであれば手に入りません。まずは鏡を見るときに、口の中だけをのぞきこむ時間をもっと作ってみてください。口の中の大半の病気は鏡一本で発見できます。私はこれを「鏡自己検査法」と呼んで、口をすっぱくして患者さんにお願いしています。
まず舌を前に突き出して表面が黒くなっていないか、横側に口内炎ができていないかチェック。歯は1)下あご右下の奥歯 2)上あご右上の奥歯 3)上あご中央の前歯 4)上あご左上の奥歯 5)下あご左下の奥歯 6)下あごの中央の前歯と、口の中を右下から順番に一周するように見てください。次回は歯周病に気づくポイントを紹介します。 |