電話 0767-66-0489
噛むcomeハッピーライフ

舌がにおう


更年期障害で痛くなることも

 「先生、舌が真っ黒なんです」。医院に駆け込んできたのは私と同年代、四十代の男性でした。
 診察すると、確かに舌の表面が黒くなっていて、口臭も気になりました。
 これは舌苔(ぜったい)といって、粘膜細胞(粘膜の表面にある皮の部分)や細菌、食べかす、白血球などが舌の表面にある舌乳頭(ぜつにゅうとう)という突起にくっつき、コケが生えたように見えるものです。たまった舌苔を細菌が分解するときに腐敗臭が発生し、口臭となります。
 それでは舌苔を完全に取り除けば口臭がなくなるのではないかと短絡的に考えそうですが、そうではありません。まったくない場合は、むしろ口臭を招きます。うっすらと白い舌苔がついているのが健康な証拠で、口臭も気になりません。
 注意すべき舌苔は、裂け目ができるほど厚いものや、色が黒や褐色がかっているもの。上手に取り除くことが口の健康を保つために必要です。
 年をとると代謝能力が低下している上、舌乳頭も長くなり、舌苔が口臭の原因となっていることもあります。
 医院に駆け込んで来た患者さんの舌は、舌ブラシで磨いて生活指導をしたら、きれいになりました。
 舌に違和感を覚えて医院を訪れる方の九五%以上は、五十歳以上の女性。舌の先端や横側が「ヒリヒリ」「ピリピリ」「ザラザラ」するという方が多く、「砂をかんでいるような感じで不快です」とおっしゃる方も。これらの症状は更年期障害の症状の一つで、舌痛症(ぜっつうしょう)といいます。私は漢方薬、ビタミン剤、精神安定剤を処方します。
 日常生活では ●香辛料を多く使った刺激の強い食べ物を避ける ●口をゆすぐ、など口腔内が気持ちよくなる工夫をする ●旅行や映画鑑賞など趣味を見つけ、それに打ち込む時間をつくるーなどをおすすめします。

新聞記事

平成17年5月23日 北國新聞掲載

TOP▲ 
MUROKI